高等学校コンソーシアム京都設立20周年記念事業として,京都を中心に活躍されている起業家などからの講演,ディスカッション,ワークショップなどを通して,高校生が教育活動での探究的学びが自分の将来に役立つことに気づき,自分らしい在り方,生き方,働き方を考えるきっかけとなるような新たな学びの場として開催しました。令和3年度は株式会社ハタプロ代表取締役伊澤諒太氏をお迎えし,「次世代スタートアップ1DAY」として,8月6日(金)14時から,京都リサーチパーク1号館サイエンスホールにて,第一部「講演会」,第二部「ワークショップ」を開催しました。
第一部「講演会」では,伊澤社長の最初の起業から海外への挑戦,再起をかけた新たな挑戦,高校・大学時代など,これまでのチャレンジを中心としたお話をされ,最後に高校生たちに「挑戦が大事,失敗を恐れない。失敗から学び,次の成功につなげる。」「他者との対話を通して,多様な価値観に触れ,共に創る。共に成長する。」ことを大切にしてほしい,と伝えました。講演の後には,高校生から多数質問が出され,それに対して伊澤社長は,丁寧に答えていました。
第二部「ワークショップ」では,身近な社会課題を見つけ,ビジネスプランを立てながら課題解決を,グループで議論しました。限られた時間の中で,参加した高校生たちは積極的に対話を深め,熱く語り合いながら解決案をまとめていきました。発表の後,伊澤社長やサポーターの方から講評をいただきました。
高校の枠を越え,初対面の仲間と質の高い対話を通して,一つのプランを作り上げた経験は,高校生一人一人のこれから切り拓いていくキャリアへの確かな道しるべとなりました。
インターンシップなどの事業は、高校生が実際に職場での体験を通して得られる喜びや厳しさを肌で感じることで、自らの将来設計や職業適性、将来の生き方・考え方について深く考え自立するきっかけになっています。結果として、高校卒業後の自らの目標を設定し主体的な進路選択につながり、そこへ向けての学習活動に対するモチベーションの向上に寄与しています。具体的には、高等学校で学習してきた知識や技術が、実際の職場でどのように役立つのかを体感するとともに職業人に必要な責任感・規範意識を学び、挨拶や言葉遣いなどの、社会人としての基本的なマナーを実践する場となっています。さらには、社会人との関わりを通して、人間関係の構築と協調性の大切さを知り、仕事をしていくうえで、世代を越えたコミュニケーション能力がいかに重要であるかを実体験できる機会にもなっています。
当コンソーシアムでは、実施校との連携のもと、インターンシップ生の受入先企業を積極的に訪問して、インターンシップ時の課題やご意見などを聞き取るなどの情報交換を行っています。今後も関係団体などのご協力を得て、受入先企業の拡充とインターンシップの充実を図ります。
平成15年から17年間継続している京都洛南ライオンズクラブとの連携事業「Joint S&E Forum」は、高校生・中学生と京都洛南ライオンズクラブ会員の起業家・経営者とが「人生、未来、いきいき語ろう」を主題に「発表・懇談」などを行い、お互いを啓発し合う取り組みです。
令和元年度までは、生徒と京都洛南ライオンズクラブ会員が一堂に会して、午前は学校での取組み内容の発表や経営者の方からの講話を聞き、午後は食事を共にしながら和やかな雰囲気の中で、人生やこれからの社会などについて語り合う形式で実施してきました。
令和2年度は、コロナ禍の中での開催となったため参加校のご要望も踏まえ、次の点を考慮したプログラムを企画し実施しました。
日時 | 令和2年11月21日(土) 9:00~12:30 |
場所 | 京都リサーチパーク バズホール(A会場) バンケットホール(B会場) |
プログラム | 高校生・中学生の発表、グループディスカッション、講評など |
参加校および発表テーマ |
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高等学校コンソーシアム京都は、これまでの産学公連携の財産と先見性を発揮し、これからの高校教育に必要とされる高等学校の外部連携事業をより充実させるため、塔南高等学校学校運営協議会発足時(平成31年3月)より学校運営協議会オブザーバーとして参画しています。
また、令和元年度より、同校のキャリア教育プログラムである「未来デザインプログラム」の企画・立案の段階から関わり、高校と地域企業をつなぎ高校生の学びの場を創出しています。
高等学校コンソーシアム京都の事務局長が、京都高大連携研究協議会の運営委員として参画し、共催事業を開催するなど大学と市立高等学校の間での高大連携事業の内容の充実に積極的に協力しています。